実家の敷地内に注文住宅を建てる際に必要なこと

 夫の実家の敷地がとても広く義両親、夫からの説得もあり、義両親の家のある掛川市に耐震住宅を建てることになりました。しかし「ここに建ててください」「はいわかりました」というような簡単な流れにはなりませんでした。まず敷地がどれだけ広くても「分筆」という作業をしなくてはいけません。これは家のローンを組む際に土地が担保となりますが、分筆をしておかないと自分たちの家だけではなく母屋にも担保がかかってしまうからです。それに加えて土地の名義が親のままだと親が亡くなったときに「土地は妹に」など自分たち以外の人に譲るような遺言があった場合、その土地に建っている自分たちの家までその人のものとなってしまいます。実家の敷地に建てさせておいて遺言で別の人にというパターンは滅多にないと思いますが、土地の名義は分けておくに越したことはありません。分筆にはいろいろな手続きがあり専門の知恵がない人には難しく感じます。だいたいの人は弁護士など外部の専門家に頼むのでお金がかかります。
 ハウスメーカーの担当の方がとても親身に相談に乗ってくださり、義両親への説明などもスムーズにわかりやすくしてくれました。また虫が多くいる土地だったので「虫が入りにくい家にしてほしい」と伝えた結果、窓や網戸の構造など様々なものを見せていただき対策が出来た家を建てることが出来ました。
 敷地内に建てる際には母屋に住む両親との相談がとても大事になってきます。私の場合は、母屋に日影が出来ないこと、母屋を気遣うばかりに自分たちが不便な箇所に建てないこと、母屋の様子がすぐに確認できる(母屋側に大きな窓や玄関がある)など何度も話し合いをして建てる場所や条件を調整しました。同じ敷地に住むなら無駄なトラブルは避けたいところです。両者の妥協点をすり合わせて慎重に相談していくことが大切です。